みんなどの程度、射精を我慢できるの?〜一般男性の射精までの平均時間について〜②

投稿者: | 2020年12月28日

Q.みんな、挿入時間ってどのぐらい?みんな何分ぐらい射精を我慢できてるの?

A.2009年The Journal of Sexual Medicineという医学誌に掲載された研究によると、合計5カ国の男性474人を対象として、1ヶ月間研究されました。

その結果、挿入から射精までの時間の中央値は、6分でした。※1
さらに、男性の38%が自分の射精時間の現状に不満を持ち、男性の23%が早漏治療薬の使用したいと答えました。ただし実際それらの男性の結果は、中央値に比べて約1分ほど射精が早いだけでした。そのため、自己評価で不満がある事と、医学的な早漏と混合しないように注意が必要です。

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(解説)

前回のブログでは、医学的な早漏の定義についてお話しました。

『挿入時間が約1分以内で、射精を我慢できず、それに悩んでいる』これが医学的な早漏でしたね。

でも、この1分という数値は絶対的な基準じゃない、というお話もしました。

では、医学的な定義はわかったけど、挿入時間の平均時間は、何分なの?つまり、みんなどの程度射精を我慢できるの?

という質問も多く頂きます。

それについて、科学的に研究した論文が2009年発表され、The Journal of Sexual Medicineという医学誌に掲載されました。※1

『一般男性における膣内射精時間の分布に関する5カ国調査』という題名のこの論文は、オランダ、スペイン、イギリス、トルコ、アメリカの5カ国で、射精時間を調べています。

調査は、少なくとも半年以上安定した異性関係にあり、定期的に性行為をしている男女合計474カップル(男性の平均年齢38.5歳)を対象として、1ヶ月間タイマーを用いてを挿入後〜射精までの時間が調べられました。

その結果、
挿入後〜射精までの時間の中央値は、6.0分!
ということがわかりました※1。国別では、トルコの男性が最も短く4.4分、イギリスの男性が最も長く10.0分でした。
ちなみにコンドームを使用や割礼によって、時間変化の影響は見られませんでした。

実はその前に2005年にも同様の調査が行われています※2。その結果は今回の調査結果である6分とほぼ一致しているので、再現性があったという意味で信頼性の高そうです。

また、射精までの時間が2分より早い男性は、全体の下位6.1%に入ることがわかりました。さらに1分以下の男性は全体の下位2.95%に入ることが示されました。このことから、前回のブログで示したようにISSM(国際性機能学会)の早漏の定義が1分以内というのが妥当であると著者らは考察しているようです。※1

 

今回の研究では、「男性がその時間で満足しているかどうか」 「早漏治療薬を積極的に使いたいか」についてもアンケート調査されています。

その結果、男性の38%が、自分の希望より射精が早く不満に思っていることがわかりました。但し、不満に思っていると答えた男性の時間は、実際は全体よりも0.8分間射精が早いだけです。つまり、実際は、少し射精が早いだけなのに、男性の3分の1以上が自分の射精時間に不満を持っていることがわかります。
また男性の23%が、早漏治療薬の使用したいと答えました。治療薬を使いたいと答えた男性は、全体よりも1.1分射精が早いことがわかりました。※1

さらに、

この調査は、時間を図るときに、本人には何分だったかがわからないように調査しています。そのため、「たぶん今日はこのぐらい我慢できたかな」と想像し自己評価した時間 と 実際の時間の差も明らかになりました。その差はプラス1.9分でした(31%の過大評価)。つまり男性は、約2分ほど長めに射精を我慢できていると自己評価していたことがわかりました。※1

 

結論:挿入から射精までの時間の中央値は6分でした。
実際は、少し射精が早い(0.8分早い)だけなのに、男性の38%が自分の射精時間に不満を持っていることがわかりました。また男性の23%が、早漏治療薬の使用したいと答えました。そのため、自己認識した射精までの時間に不満がある事と、医学的な早漏と混合しないように注意する必要があると、著者らは結論を結んでいます。

 

(引用文献)

※1 Waldinger M, Mclntosh J and Schweitzer DH:A five-nation survey to assess the distribution of the intravaginal ejaculatory latency time among the general male population. J Sex Med 2009;6:2888-2895

※2 Waldinger MD, Quinn P, Dilleen M, Mundayat R, Schweitzer DH, Boolell MA. Multi-national population survey of intravaginal ejaculation latency time. J Sex Med 2005;2:492–7.